視力矯正の具合が著(いちじる)しく悪くなったと感じたのは、
今から約16年前、
僕が22、3歳の頃、
バスに乗りながらメガネを掛けて本を読んでいる時のことでした。
バスの揺れが激しく、
文字に焦点を当てるのが大変だった記憶があります。
それでも無理やり頑張ってメガネ越しに文章を読もうとしているうちに、急にだったか、段々にだったか、
視界の鮮明さが落ちていったのを感じました。
「すっぽ抜ける感じ」というか、
いつもこの見え方を言語化出来ずに苦労しているのですが、
焦点が合わす、
かつ、クッキリしない感じ、です。
その時に掛けていた眼鏡が眼に合わなくなったため、眼鏡屋に行って視力検査をして頂きました。
検査の結果、以前よりも乱視が進んでいて、今の眼鏡では乱視の矯正が弱く近視の矯正が強過ぎる。そのためモノは鮮明に見えないのに遠くの距離に焦点が当たってしまうため、「すっぽ抜ける感じ」になってしまうということでした。
検査結果に基づいて出した眼鏡屋さんの処方に従い、
それまで使っていた眼鏡より近視の度数を弱め、乱視の度数を上げた眼鏡を作ることになりました。
本当に苦しい状況が始まったのは、
バスの揺れによって著しく視力矯正の具合が悪くなったと感じた時ではなく、
もしかしたら、
「それまで使っていた眼鏡よりも近視の度数を弱め、乱視の度数を上げた眼鏡」を作って掛け始めた時かもしれません。
その眼鏡を掛けると確かに視界の鮮明さは増すのですが、見え方の質は以前と違い、
滲んで見えるというか歪んで見えるというか、水の中に沈んだような視界というか、
上手く表現できないのですが、
鮮明さは増したがクッキリとはしないような感じの見え方でした。
見え方が悪いだけでなく、
乱視の矯正を強くした影響か、
とてつもない圧迫感と頭痛を感じ、
とても長くは掛けていられませんでした。
その見え方や装用感を眼鏡屋さんに伝えましたが、結局、「掛けていれば慣れる」
ということになり、しばらく使ってみましたが、視界の悪さやとてつもない圧迫感と頭痛、それらに加えて胸が苦しくなり動悸がしてしまい、やはり長くは掛けていられず、
生活が思うようにできませんでした。
その後も何度か不具合を訴えましたが、
改善する方法が見つからず、
他の眼鏡屋さんを巡り歩くことになるのですが、
現在まで、
良い改善方法が見つからずにいます。
眼鏡屋さんだけでなく、
眼科、コンタクトレンズショップ、コンタクトレンズメーカー、視力回復センター、眼鏡の専門学校、眼の不具合を抱える人の相談に乗っているNPO、視覚障害を抱えた当事者のグループ、公的機関の窓口...など、様々な場所を巡り、
相談してきました。
その過程で眼鏡だけでなく、
様々なコンタクトレンズ、視力回復トレーニング、オルソケラトロジーなどを試し、その都度、自分なりに試行錯誤しながら乗り切ってきましたが、
根本的な解決には至りませんでした。
そんなことを繰り返しているうちに、
医師と患者、売り手と買い手など、
専門家やサービス提供者と一般市民や消費者という関係で不具合を改善していくことに限界を感じるようになったのですが、
その点については、
また次回以降に書きたいと思います。
僕の視力矯正の不具合が著しく酷くなったきっかけからも分かるように、
最初に訪れる眼鏡屋さん(あるいは眼科など...)や、
眼や眼鏡の使い方はとても大切だと思います。
皆さんはどのように眼鏡屋さんなど、
専門家の方々と付き合っていますでしょうか?